大判例

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大阪地方裁判所 昭和45年(ワ)2799号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕(七) 過失相殺

<証拠>を綜合すると、本件事故現場は南北に通ずる幅五、八メートルの車道と歩道との区別のない道路と右道路から西に通ずる幅四、七メートルの車道と歩道との区別がない道路とが交わる丁字型交差点の南側であり、南北道路の東側は水田となつており、西側には幅約一、二メートルの溝があつてその上にはコンクリートの蓋があり、交差点の南西角には三階建の建物があつたうえ事故当時は交差点の南方の道路西端に駐車中の車両があつたため、東西道路から南側の見通しは悪く、附近の最高速度は毎時四〇キロメートルと指定されていたこと、丸山は、加害車を運転して右交差点を西から南に向つて右折しようとし、交差点の手前で一旦停止してから発進し、右駐車車両の南側が十分見通せないまま時速約一〇キロメートルで交差点内に進入し、約四、六メートル進んで南北道路の西端の溝と道路との境界線から一、八メートル東側まで右折進行した際、約一二、五メートル南方に被害車が北進してくるのを発見し、急ブレーキをかけたが更に進行して南北道路の東端から約一、六メートル西側の地点で加害車の前部左側を被害車の前部左側に衝突させたこと、原告は、被害車を運転して時速約四〇キロメートルで南北道路の西端の溝と道路との境界線から約二メートル東側を南から北に向つて進行中約一二、五メートル前方に加害車が西から南に右折進行してくるを発見したが、ブレーキ操作をすることのなく、ハンドルを右に切つて避けようとしたが及ばず衝突し、南北道路の東側の水田に転落したことが認められ、原告本人尋問の結果中右認定に反する部分は措信しえず、他に右認定を左右しうべき証拠はない。以上の事実によれば、本件事故は丸山が加害車を運転してT字型交差点を右折するに際し、交差点に少し入つた南方を十分見通すことのできる地点で一時停止して更に南方からの車両の有無を確認したうえ発進するべき注意義務を怠つた過失によつて発生したものであるが、他方原告にも被害車を運転中、西方の見通しの悪い道路との交差点の手前にさしかかつた際に減速して進行するべき注意義務を怠り、かつ加害車を発見した際ブレーキ操作をすることなく、ハンドル操作だけで衝突を避けようとした過失があつたものと認められ、原告の損害額の算定についてしんしやくするべき原告と丸山との過失割合は一対九とするのが相当であると認められる。

(山本矩夫)

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